施設長のひとりごと
笑える攻防戦
2025-01-30
超高齢の女性がおられます。問題になるほどの認知症はなく、ただただ、長く生きてきたその心意気は確かな物です(^^;
昔から、大切なお金は、カーデガンやシャツの内側に布で伏せて縫い付けていたらしく、着なくなったからとポイポイと処分できないの・・・とお嫁さんが嘆いていました。
そんな方ですから、生きていく知恵やたくましさも十分に兼ね備えておられます。この方、車いすを使用されていますが、ブレーキに手が届かないので、スタッフがサランラップの芯を可愛く装飾して、ブレーキを操作しやすくカスタマイズしてあげています。すると、最近、そのラップの芯の穴に食べたお菓子のゴミを丸めて捨てていたとか。それを発見した主任が「すぐ足元にもゴミ箱はあるから、ゴミはそこに捨ててくださいね」とお願いすると「手が届かん」と言われたそうです。「鼻をかんだティッシュは、きちんとゴミ箱に捨てているのだから届くでしょう?」と、筒をトントン、ブンブン振って中に詰まったお菓子のゴミを取り出したのは1、2回ではないそうです。そんな中、今日は、この方がこの長いラップの芯を手に持って、テーブルをバンバンと叩いていたので「何をしていますか?」と尋ねたところ「あの人を呼んでる」と向こうにいるスタッフを呼んでいたそうです。「これは、ゴミ箱でもなければ呼び鈴でもない。それがそばを歩いている他の方にあたれば凶器にもなるでしょう?」とベッドに休んでいる間、1時間ほど没収したそうです。没収した時にふと見ると、筒の穴がテープで塞がれていたとか。気づいていたのは主任だけじゃなかったのね・・・・(* ´艸`)クスクス 「ごめんね。もう便利使いしないから返してちょうだい」と言われ、お返ししたそうです。
いかに楽に、便利に、人に手を借りずに暮らしていくか。頼むことが煩わしかったり申し訳なかったりと、ご利用者なりの思いがあるのだと思います。それでも、できないと判断した場合や我々がお手伝いした方がスムーズな事も多々あります。互いに静かなる、笑える攻防戦を繰り返しながら、頑張って暮らして頂いています。


