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施設長のひとりごと

施設長のひとりごと

奇跡の人

2023-10-05
奇跡のおばぁちゃまYさんのお話。
Yさんは、ある日、よその施設からばんざいに移ってこられました。移ってくるにあたり、娘様からはそれはそれはたくさんの事を報告・相談されました。お母様に対する”母には、こうしてあげたい!!”という気持ちをしっかりと持たれた方でした。
 その日がまるで昨日のことのように思い出されるYさん。あれから6年の月日を、娘さんも一緒に過ごしてきました。「こうして欲しい」「あぁしてくれませんか?」娘様のTさんからは日々、色々なご意向が届きます。できる事は「します」、できない事でも「頑張ってみますね(^^;」そう、私たちスタッフに言わせるTさんもすごいけど、なによりYさんがすごいのです。何がすごいのかと聞かれても一言では言い表せませんが・・・。まずは、うちの主任が虜になっていました(´艸`*)更には、入社する外国人スタッフが言葉もさほど通じないのに、次々と骨抜きにされていました
 要介護5で、日常生活の全てにおいて全介助。要介護5になられるまでの過程では、割と気性も荒く、スタッフに噛みついたり、つばを吐いたりもされていました。おしっこの出が悪くなればバルンを留置したり、食事摂取量が落ちてくれば、点滴や補食で補いながらなんとかホームでケアを続けました。
 当初、「状態が悪いなら入院を・・・」と言われていたTさんも、そのうち「なるべく、ばんざいで看てもらえませんか?」と言ってくださっていました。
 先日、この長い濃い6年間のお付き合いが終わりました。もちろん、ばんざいでお看取りをさせて頂きましたが、最期の3ヶ月は、県外に住むTさんは、ずっと鳥栖に滞在され、毎日15分程度の面会をしてくださっていました。母娘の貴重な時間だったと思います。
 「こんなに小さくなって、自分では何もできくなったけれど、それでも私にとっては大切な母親なんです」と、Tさんが主任に話してくれたそうです。ご逝去後、おこなったデスカンファレンスでは、スタッフからすすり泣く声も聞こえました。
 家族としての立場や役割、思いを私たちスタッフに見せてくれたTさん。何度も低下しては不死鳥のようによみがえり、最期までムセることなく食べたり、飲んだりをやめないでくれた奇跡の人Yさん。お二人に会えてよかったです。ばんざいを選んでくださってありがとうございました。
施設長のひとりごと
ケア付有料老人ホーム ばんざい
〒841-0073
佐賀県鳥栖市江島3388-1
TEL.0942-83-2286
FAX.0942-84-4506
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